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2022年03月17日

【実現塾】1/22「人類の祖先は?」~オランウータンはどのようにして飢餓を乗り越えているか~

【実現塾】1/22「人類の祖先は?」~オランウータン、ゴリラ、チンパンジーの外圧適応~

では、人類の祖先候補である、オランウータン、ゴリラ、チンパンジーがどのように外圧適応をしたのか、についての追求を報告しました。
今回は、前回の報告で課題となっていた

驚くべきことに、この飢餓状態でもオランウータンの子どもの94%が生き残ります。
オランウータンの母子は、どのようにして飢餓状態を乗り越えたのか?

の追求の中身を報告します。

■どうやって母子は飢餓状態を乗り越えたのか?飢餓状態でどうやって母乳を作るのか?

①食べられる時に食べる
まず出てきたのは、食べられる時にたくさん食べて栄養を蓄える、という説。
実際果実期にはメスは肥満体形になる等、果実期と非果実期の体重の変動差が大きいのが特徴です。おそらくは皮下脂肪に栄養をため込んでいるのでしょう。
ちなみにオスも非果実期には痩せてしまいますが、メスよりも行動域が広いため、非果実期も果実期の6割程度は餌を確保することが出来る様です。

②何でも食べる
次は、なんでも食べる説。
オランウータンの奥歯の臼歯はエナメル質で平らになっており、硬いものもすり潰して食べる事が出来ます。
この特徴から、樹液や樹皮なども食べていると思われます。
難点は栄養分。栄養は葉や果実に集まるため、樹皮には栄養分はほとんど含まれていません。

どうやら①②だけでは説明がつかない様です。
なにか秘密があるはず。

③自前で作る
そこで出てきたのが、「自分でエネルギーを創っていたのでは」という説。
植物が光合成を行って自分で栄養分を作り出すように、オランウータンにもその機能があったのではないでしょうか。
例えば、マメ科の植物と共生する根粒菌は、空気中の窒素を固定し、生育に必須なアンモニウムイオンをつくる事が出来ます。
それらを利用してアミノ酸やタンパク質を作り出します。
オランウータンもこの根粒菌を腸内で共生させ、空気中の窒素からタンパク質を生み出す仕組を確立した可能性もあります。
事実、パプアニューギニア人は、主食は芋でタンパク質はほとんど取らないのに筋肉質の体をしています。
少なくとも栄養は食からだけではない、という事は言えるのではないでしょうか。

④性充足のエネルギーを栄養に
その極地として出てきたのが、性エネルギーによるエネルギー補給をしているのでは?という大胆な説。
オランウータンは「発情期が無い(いつでも交尾出来る)」事が大きな特徴ですが、性収束度が非常に高く、他の類人猿に比べて圧倒的に長い時間交尾を行います。
生殖のみの目的であれば、短かれば短いほど良いはず。(無防備になる時間が少なくなる)それを引き伸ばすのはなぜか?という追求の中で出てきたのが、性充足のエネルギーで飢餓を緩和したのではないか?
という仮説です。
この説は継続追求ですが、性エネルギーが栄養になる、という発想は面白いし、あり得る話なのかな、と思います。

今回はここまで。
次回はいよいよ「人類の祖先は?」の追求を報告します。

 

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