2011年08月24日
シリーズ 大震災復興~日本企業の底力!4-1~脱私権・脱市場が必然的に企業の共同体化を促す~
(画像はこちらからお借りしました。)
これまで紹介してきた通り、現在、私権企業は行き詰まりを見せており、企業に対して脱私権・脱民主主義が求められています。これは、共認原理に基づく社会の実現が求められているということです。
共認原理に基づく社会を構築していく上での媒体として、可能性の一つはネットですが、まずは「マスコミ(テレビ)を超える対面充足として、普通の人が社会に参加できる場」が必要となります。普通の人にとって生活の基盤となる、第1に職場、第2に地域が、「対面充足の場」となる必要があるということです。
そこで、まずは職場=企業として共認社会を導いていくための実現体として、社会で求められるのが「共同体企業のネットワーク化」であることを<3-4~共認社会を実現するには?⇒民主主義の全否定と共同体企業のネットワーク化が必要~>で提言しました。
今回は、「共同体企業のネットワーク化」の実現に向けて、共同体志向の企業はどのような仕組みや認識をもっているのかを整理してみたいと思います。
これからも「共同体・類グループの挑戦」をよろしくお願いします!
まずは、一般企業の経営者の意識を探ってみます
以下、行動方針1 共認社会を実現してゆくのは、共同体企業のネットワーク(リンク)より引用します。
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もっとも根底的な実現基盤は、私権収束から共認収束への人々の意識潮流の大転換である。
それに伴って、人々の活力源も、私権欠乏(自分の地位や財産の欠乏)から共認欠乏(人々の期待に応えて得られる充足の欠乏)に大転換した。
いまや大半の経営者が、これまでの私権圧力では社員の活力を引き出せなくなったことを、肌で感じている。さらに過半の経営者にとって、これからは「社員の活力の高い会社が勝つ」「女が元気な会社が勝つ」という状況認識は常識となっており、従って、社員の活力の上昇が中心的な戦略目標となっている。
このような意識潮流or土壌のなかから、共同体志向の企業も次々と生まれてきている。
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共認収束の時代だからこそ、共同体志向の企業が増えてきています
また、各企業は社員の活力が鍵を握っていると考えています。
では、これから活力のある企業の事例を紹介し、それらのポイントまとめていきます。
①社員に活力がある企業
A.社員が元気な企業
「ヨリタ歯科」(リンク)
(写真はカムカムフェスタ。ヨリタ歯科HPよりお借りしました。)
~社員が楽しく働ける職場づくり~
何よりも自分たちが仕事を楽しまなければ、患者さんも楽しいわけがない。メンバー一人ひとりがイキイキと働き、チームとして一緒に支え合い協力し合える。そんな喜びを分かち合いたい。これらが院長の想い。
ヨリタ歯科では、一人ひとりを認める、一人ひとりに感謝するイベントが数多く行なわれている。
「ありがとう」の色紙も全員に渡される。全スタッフにお互いが感謝のコメントを書いて渡される。みんなが自分のことをどう思っているのか、暖かい言葉で伝わってくる。
ありがとうは伝染する。まず自分からありがとう。その気持ちがスタッフに伝わり、スタッフ間に伝わり、患者に伝わる。それが、患者に喜んでもらえるサービスの原動力になるのだという。
B.女性が元気な企業
「沖縄教育出版」(リンク)
~朝礼で女性の安心基盤をつくる会社~
・社員数は158人で、90%が女性という女性中心の企業
・朝礼の内容は、仕事の業務連絡のようなものはなく、客先や社員への感謝や社員同士の充足が中心で、長いときには3時間。女性社員の安心基盤の構築を重視している。
C.高齢者を積極的に採用している企業
「西島株式会社」(リンク)
・経営理念:“一流の製品は一流の人格から【一生元気、一生現役】”
・経営方針:定年無し、学歴関係なし、技術に限界なし
・経験豊富で高い技術を持つ社員は、まさに会社の『宝』。いつを定年にするかは本人が決めればよく、定年制そのものがおかしいという考え方。
・ベテラン社員には現場に専念してもらう一方で、管理職には30~40歳代の社員を充てるという布陣。
②社員が会社の組織活動を担う
「メガネ21」(リンク、リンクより引用)
~ノルマ、管理職なし。情報は全て社内イントラネットに公開~
ノルマや管理職は「顧客のためのものではない」として設けず、全社員の給与・賞与から人事評価まで、あらゆる情報を社内イントラネットに掲示し、全員で共有。不動産取得や開発商品などの重要決定も稟議書や会議抜きで、全社員が掲示板で意見を出し合いながら決める。
~社長は4年交代~
権力の集中を防ぐため社長は4年交代。年収は最も稼いだ社員とほぼ同額で1千万円が上限、社長室はない。
「未来工業」(リンク)
(画像はこちらからお借りしました。)
~提案制度の採用と経営者の受け入れ体制・評価指標としてのお金~
未来工業さんは電設資材などを作っている会社です。提案制度があり、その製品のアイデア提案や経費削減の提案などを社員に募る制度で、提案ひとつについて500円が支給され、採用されると上限3万円の褒賞金が出ます。そして、780人の社員で年間1万~1万5千件の提案が社員からあるそうです。それもいい加減な提案ではなくきちんとしたものだそうです。
未来工業さんはこうした社員さんたちのアイデアを取り入れて、これまでに2万点こえる商品開発をしてきました。そして、特許や実用新案などの知的財産・工業所有権は4000件を超えているそうです。
③企業が社会活動を担う
「類グループ」(リンク)
~社会のことについて、企業の領域を超え、素人の誰でも議論に出来る場を構築~
社会統合を学者や官僚、マスコミなどの特権階級に任せてはおけない、我々素人が社会を考える場が必要だという考えから、企業の領域を超え、社員だけでなく誰でも参加出来る場として、「なんでや劇場、ネットサロン」などを運営している。
<なんでや劇場・ネットサロン>
『なんでや劇場』は、最新の社会状況や意識潮流から生まれるテーマをお題に、円形に座席配置された劇場型会議室で、みんなでより深い答え(=構造認識)を作り出す場です。
社員全員が参加し、経営方針の決定のみならず、その方針に至るまでの経営課題の原因や構造の分析、つまり追求過程=経営的視点そのものを共有しています。
『ネットサロン』は、なんでや劇場の少人数版で、より分かりやすく発言しやすい場として、数名が円形テーブルを囲んで議論しています。
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老若男女の皆が、それぞれの特性を活かしていることが分かります
また、これまで紹介した企業に共通して言えるのは、経営者自身が社員の活力を重視し、活力UPにつながる仕組みを構築しているということです。その視点は、「女性」「若者」「高齢者」など多岐に亘り、各企業とも非常に潜在思念が豊かで、発想も豊富です。これは、時代の潮流を潜在的に感じ取っているといえます。
また、これらの企業をまとめると、
①では社員同士の活力アップの取り組みを積極的に取り入れ、
②では社員の皆が会社の組織活動を担い、
③では社員の皆が社会活動を担う、という構図が見えてきます。
一般的に、周りからの期待(=課題)が大きいほど、より深い充足が得られます。
その対象が<①自分の所属する部署⇒②自分の会社⇒③社会全体>と広くなるにつれて、期待(=課題)の中身は大きく、応えられた時の充足もより深くなるということになります。
実際に、これらを構造的に理解している経営者は、社員が積極的に会社や社会(②or③)に目を向ける仕組みを構築しています。そして、仲間や仕事を通じた共認充足の場(学びの場)が形成されています
①⇒③となるにつれて、実現できる企業は少なくなりますが、それだけ社員の活力度合いも高く可能性があるといえます。これらの企業が、今後の社会を導くことが出来るに違い有りません
働く上でも、上司から与えられた仕事だけでなく、その背後に意識を向け、より深い課題を自らつかみに行くことが活力に繋がるというのはみんな経験があると想います。その延長が、自らの部署だけでなく、会社の経営にまで本気で考えることになります。そしてこれこそが、共同体の構築につながるのです
しかし、一企業で出来ることには限りがあります
今回は、共同体企業のネットワーク化に向けて重要となる「職場」を扱いましたが、次回は「地域」にスポットを当てて、その可能性を探りたいと思います
- posted by staff at : 15:36 | コメント (7件) | トラックバック (0)
コメント
最近、流行りのステルスマーケティングってやつですか?
類グループの人が書いてるんですよね?ここのサイト。
内定者が悪くいえるわけないんだから、良く言うに決まってるじゃないですか。
なんか自己アピールっぽくてやらしいなぁって感じます。
仰る通り、この記事には失敗体験が書かれていないので、ステマのように捉えられたのかもしれませんね。ただ過去の記事を探ると、失敗体験の書かれた内容もあるようです。
何事も失敗の先に成功があるので、そこを乗り越えた体験を共有するのが、このブログの狙いと思われます。まずは過去記事も眺めてみてはいかがでしょう。確かに、参考にできる部分はありますよ。
匿名さんへ
当ブログは類グループのメンバーを含めた会員制ブログとして運用しております。そして、類グループでは「事実の共認」を組織の統合軸として企業運営を行なっている為、もちろんブログ記事の内容も事実に基づく事例しか、掲載しておりません。
また、どの企業であっても、希望先の理念や考え方に共感できなければ、仲間として仕事していく事はできませんから、内定者であればなんらかの共感点を持つことは当然の事だと想います。
さらに言えば、企業内における成功体験を広く公開する事によって、企業の枠を超えて役に立ちたい、との想いを持って、みんなで議論を重ねながら日々の出来事を綴っています。
これらの目的をご理解頂いた上で、全ての記事に再度目を通してみる事をお勧めします。
いつも参考にさせていただいてます(*^^*)
「状況認識が成果に繋がっている」という視点がいいです!ただの認識ではなく、会社の今の実績や成長はその認識があったからこそ実現出来ていること☆
それを言葉だけでなく、実際に肌で感じてもらいたいと思って、いろんなイベントを考えてくださっていることに学生としては感謝です♪
とりあえずご丁寧な返信ありがとうございます。
私が感じたのは「共感って全然利害関係の無い他人からされてはじめて共感なんだよな」ってことです。
学生は今時、就活に苦しんでるわけでなんとかして社員になりたいわけですから、悪く言うはずがない。
類グループは自分たちのことを良く伝えたいわけでしょうし、失敗談にしても本当にマズイことは公開の場で言えるはずがない。
そう考えたらやはり私の目から見て、それらの評価は信用出来ないのです。
類グループが発信している媒体以外で、類グループのことを良く言ってるものってあるのでしょうか?(悪く言ってるものなら沢山見受けますが。。。)
>共感って全然利害関係の無い他人からされてはじめ
て共感なんだよな
>評価は信用出来ない?
言いたいのは、自論があり、その自分の価値観に当て嵌めると学生の良く言うコメントは信用出来ないと仰りたいよう。
今の学生さんの意識をこの方は知っているの?
さも知っているかのように言っているが、あなただけの
価値観を言って、結局どうしたいの?
この記事の出発点であるプロローグ記事を読めば、
>そこで今回のシリーズ投稿では、『共同体・類グループの成功体験』と『それを実現させた確かな理論』をセットで紹介していきます。
だから、この記事を含め、成功体験を分析して発信しているわけでしょう。
(だから、この学生のコメントを見ても分析がおかしいのでは?と言ってきそうだけど、だったら違う軸で成功要因を考えてみて欲しい。)
なんだか、このコメント主は、全てを読むのではなく、ある一面だけを切り取って反論してくる方のよう。
荒らしたいだけか?
失敗したのか?
>学生は今時、就活に苦しんでるわけでなんとかして社員になりたいわけですから、悪く言うはずがない。
>類グループは自分たちのことを良く伝えたいわけでしょうし、失敗談にしても本当にマズイことは公開の場で言えるはずがない。
就活生は苦しんでる、と勝手に決めつけてはいけません。就活を楽しんでいる学生も沢山いますよ。また企業が失敗談を言わないなんて、あなたが勝手に決めつけているだけでしょ。
自分の価値観を振りかざしていても、周りとは摺りあっていきません。事実を追求せずに自分の主義主張だけしているようでは、社会で通用しませんよ。もう一度、自分のコメントを見つめ直すことをお勧めします。
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