2012年12月22日
『社会人の知恵袋』シリーズ10 ~入社3年目以降~ 「擦り合わせ」とは状況認識の数を増やすこと!
こんにちは。
『社会人の知恵袋』シリーズも10回目となりました。
今回は、社会人も3年目を過ぎ一人立ちしていく時期を迎え、いよいよ加速的に成長していく期待を受けている皆さんに読んで欲しいテーマを扱います。
前回の記事『社会人の知恵袋』シリーズ9~入社3年目~では、
仕事を進める中で、周りとのギャップは必ず生じてくるものであること、そして、成長し、良い成果をあげていくための作業として、ギャップを周りと一緒に埋め合わせていくことの必要性について扱いました。
簡単におさらいをすると、
まず、
ギャップが生まれたこと自体を否定したりする必要はない
ギャップを否定してしまうと、可能性の枠を狭めてor閉ざしてしまいます。
そして、
みんなや自分を否定せず、みんなの力を借りてプラス統合し直せば、“いい結果”
みんなや自分を否定して、課題に背を向けたり評価してくれない仲間を否定したりすると、“悪い結果”
になる。
つまり、周りとの「擦り合せ」を繰り返すことが重要なのだとわかりました。
では今回は、周りとの「擦り合わせ」において、何を具体的に共有していけば、周りとのギャップが埋まるのか?そして仕事の成果に繋がっていくのか?について考えていきます。
上司や先輩と頻繁に打合せをするんだけど、成果がいまいち・・・な若手社員。 😥
具体的に指示をしてるつもりだけど、部下との課題共有がいまいち・・な先輩社員。 🙁
それは、「擦り合わせ」で共有していく内容が間違ってる のかも知れません。
【まずは状況認識を共有することが重要】
成果を上げるためには、課題の「意味」や「考え方」を深く捉えることから
社会人になって10年ほど経ち、後輩を指導する機会も徐々に増えてきました。彼らの「成長したい」という思いや活力には、学ばせてもらうことも多いのですが、一方で仕事への取り組み方に大いに疑問を持つことも多々あります。
・打ち合わせが終わって席に戻ったら、(考えをまとめる前に)いきなりPCを開いて作業に取り掛かる。
・切って貼ったような作業ばかりを続け、単純な課題なのに異常に複雑な仕組みを作ってしまう。
・その結果として、周りの人間は誰も理解できないばかりか、課題を担った本人も、頭が大混乱している状態に。
当然、成果は低いものしか出てきませんから、「なぜこんな成果しか出てこないのか」を問うことになります。その話(≒言い訳)を聞くにつれ、彼らが指示内容の表面しか受け取っていないことが、鮮明になることが何度と無くありました。
このような人材に常に問いかけるのは、「何のためにこの資料を作っているのか?」「なぜここでこういう処理をするのか?」「~はどうやって求めるのか?」などの、「課題の意味」や「考え方」です。成果がなかなか出せない人材は、一連の作業に存在する「なぜ?何のため?」がほぼ例外なくスッポリ抜けています。
しかし全ての課題は、「どういう状況で」「どんな課題を突破するために」「今、何が求められているのか」がまずあって、その下に個別の具体化された課題というものが存在します。
逆に言えば、それらの大きな状況認識や課題の意味を深く捉えようとすれば、一連の課題や作業に幹となる統合軸を掴む事になり、徐々に成果が上がっていくことになります。
課題の設定や組立、役割分担の設定も、その課題を取り巻く状況認識に基づいて成立しているわけですね。
つまり、成果が上がらなかったり、周りとギャップが生じてしまうときは、大抵の場合この状況認識にズレが生じているのです。
ですから、具体的に共有しなければならないのは、目先の手法論や、表面的な指示の確認ではなく、何よりも優先されるのは、課題の背景にある状況認識の共有なのです。
【若手社員は状況認識を固定する上での経験が浅いことを自覚しよう】
上司のほうが経験も課題に向き合ってきた時間も長いですし、成功体験や失敗体験も豊富ですから、沢山の情報を持っているだけではなく、それらの関係性についても整理がされています。
それに対し、若手社員は圧倒的に判断根拠の材料が少ない状況なんだと自覚することが、課題に向き合う上で重要になります。現実を直視することです。
そうすれば、ギャップが生じた・成果がでないときにも、「何か足りない状況認識があるんだ」という姿勢で課題に望めるし、出来ない理由に頭を使うのではなく、何が不足していたのかを擦り合わせることへと自然に意識が向かうのではないでしょうか。
【状況認識は擦り合わせの回数が多いほど、共有も深まっていく】
例えば、ある課題において状況認識を固定するために、上司は100個の情報や事象から組み立てているのに対して、若手社員は5個ぐらいしか持ってないとします。
当然、課題の組み立て方の緻密さが違いますよね。
そして課題の優先順位付けや、段取りの設定の根拠や確信度もぜんぜん違いますよね。
ただし、上司との数回の擦りあわせだけでは、その差を埋めることは不可能です。
上司も、一度にすべての情報を伝えることは困難ですが、若手社員が少ないながらも、どのような状況認識の上で課題を組み立てたのかを発信できれば、上司も「これが足りなかった」「この状況の押さえ方で躓いた」などと確認がしやすくなりますし、伝えきれていなかった状況認識を新たに擦り合わせることが可能になります。
このように状況認識の擦り合わせが、何度も繰り返される中で、若手社員の状況認識も塗り重さなり深まっていき、課題の中身への理解度も上がっていきます。結果、周りとのギャップが埋まっていき、仕事での成果を上げていくことに繋がるのです。
今まで、うまくいかない原因を、
・自分の脳力が足りないからでは?
・自分には荷が重過ぎる課題なのではないか?
などと思い浮かべて凹んだり、消極的になっていませんでしたか?
そんなことを考えても、何も目の前の状況は変わりません。
突破口は、まずは状況認識を共有することにあるのです。
目先の手法論や個人の能力問題は、状況認識の共有が深まった後に考えればいいことなのです。
ですから、課題を進めていく中で、
・状況認識を深めていくための「擦り合わせ」を何回できたか? 😀
・指示を受けた後に、不足している情報はないか? 🙄
・今日は何個新たな状況認識をつかめたか?
などを書き出していくことを意識してみてはどうでしょうか。
必ず、周りの期待や評価にマッチした成果が出せるようになっていきますよ。 😮
シリーズのこれまでの記事はこちら
『社会人の知恵袋』シリーズ1~就活を始める学生へ~
『社会人の知恵袋』シリーズ2~選考を受けてから内定まで~
『社会人の知恵袋』シリーズ3~内定後から入社を決めるまで~
『社会人の知恵袋』シリーズ4~入社を決めてから実際に入社するまで~
『社会人の知恵袋』シリーズ5~入社してから一ヶ月間~
『社会人の知恵袋』シリーズ6~一ヶ月間から年末~
『社会人の知恵袋』シリーズ7~入社1年目の年末~3月~
『社会人の知恵袋』シリーズ8~入社2年目~
『社会人の知恵袋』 シリーズ9~入社3年目~
『社会人の知恵袋』 シリーズ番外編~お局さまにならない方法☆~
紹介記事は、主に「るいネット」から引用しています。
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- posted by kentarou at : 2:54 | コメント (0件) | トラックバック (0)
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