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2014年08月07日

新しい「暮らし」のかたち 第2回 『家』は【所有】から【シェア】するものへ その意識潮流を探る

・かつて「憧れのマイホーム」と言われた様に、「家」を所有することは私権獲得の最たるものでした。ところが、前回の記事(リンク)で紹介した通り、近年、シェアハウスが増加、注目されています。
今回の記事では、なぜ家を【所有】するよりも積極的な選択肢として【シェア】に向かい始めたのか?に着目し、意識潮流分析に挑戦します。

女性に人気のシェアハウス

第1回:シェアハウスの今(リンク
第2回:『家』は【所有】から【シェア】するものへ その意識潮流を探る(★今回記事)
第3回:様々な結集軸、集う場
第4回:暮らしの歴史
第5回:みんなへ拡がる暮らしプロジェクト
(第6回:暮らしと男女の関係)

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◆「家」に対する意識概観(近代~高度経済成長期~シェアハウス前夜まで)
シェアハウスに向う先端の意識を取り上げる前に、それまで「家」に対する意識がどのように変遷してきたのか、少し長いスパンで捉えてみましょう。
極限時代の人類の洞窟生活以来、縄文集落、近世までの農村集落を見ても、家は単独的ではなく、群的、共有・共用的であるのが通常でした。それが、近代市場の誕生により都市化が進み(日本では江戸時代から…明治維新で加速)、近代国家(家族)制度に導かれて社会を構成する単位集団も「村落共同体」から「大家族」→「核家族」→「個人」と細分化していきます。また、都市化の背景にある私権観念に導かれて「家」は世帯単位で所有するもの(「マイホーム」)という認識が定着していきます。
それに呼応する形で住まいの形態も「標準世帯」に対応した「nLDK」が登場し、「子供部屋=個室」の存在は個的生活第一→他者不可侵の領域確保の流れを加速させます。また、親元を離れて一人暮らしを始める際の居住形態も 「下宿」⇒「ワンルームマンション」 が当たり前になっていきます。

【まとめ図解①】
[社会潮流]: 近代市場の登場⇒ 都市化 ⇒  私権収束     → 個的生活第一
[構成単位]: 村落共同体    ⇒都市住民→ 近代家族の登場 →核家族化>個人まで細分化
[住居形態]: 洞窟・・・集落・・・→ 長屋   →  マイホーム   →個室化/ワンルームMの登場

住宅すごろく

現代住宅双六(1973.1.3/京都大学 上田篤研究室 「朝日新聞」)   ゴールは「庭付き郊外一戸建て」

 

◆「シェア」の実現基盤として性・所有意識の衰弱
もう少し深めてみると「家」を所有したいという意識の背後には、女性を迎え入れるための安心基盤=縄張り確保、さらに男性にとっては女性を手に入れるための力の基盤=私権の象徴であったという側面があったことも否めません。ところが、近年の男女事情に目を向けると、晩婚化セックスレスの増加草食系男子の登場などに見られるように、前述の私権をめぐる駆け引きの性に背中を向け始める層が登場・増加しています。
女性たちも3.11以降、深い「安心」「充足」を探索し始め、もはや「家の所有」すなわち「私権」が安心基盤足りえなくなっているように感じます。このように所有の背景にある性の意識が衰弱したことも【所有】⇒【シェア】へ意識が向かい始めた背景としてあるのではないでしょうか。

ここまで「家」に対する意識の変遷をざっと押さえてきましたが、「私権」や「個人」を追求する社会が行き着いたところが「おひとり様の非充足」「子育て不安」「いざという時に頼る相手がいない不安」といった全面的な閉塞した社会です。概観すれば、母体となる共同体が解体されていくのに伴い、共認充足度も外圧に対する適応力も低下していった過程だったと総括できます。
※人類史の視座に立てば、むしろ近代以降の都市における家族・家観念の方が特殊だとも言えます。(これについては後の回で詳しく分析したいと思います

【中間まとめ図解②】
[社会潮流] : 個的生活第一 →    共認非充足       →全面
[構成単位] : 共同体の解体 → 「子育て」等 適応力低下 → 閉塞
↓↓
[住居形態] : 個的空間の密室化       ⇒     シェアハウスの可能性探索???

◆シェアハウスに向う意識潮流
それでは、近年、シェアハウスに向う意識が急激に加速してきたのはなぜでしょうか?
前回記事で紹介した通り、シェアハウスは2000年頃に登場2004年頃から急拡大しています。
この頃の注目すべき社会状況(事象)と顕在化してきた意識を段階的に整理してみます。

①生産力上昇→供給過剰→私権の衰弱→脱物化⇒本源収束
’02 それまでの生産力上昇により世界的に供給過剰に。豊かさが実現することで「私権」は衰弱し、脱物化の意識(物的消費より共認収束/節約ブーム/「もったいない」の評価)が拡大。本源収束の潮流が生まれます。
②私権観念の崩壊→「必要か否か」を軸とした本源需要の生起
’08リーマン・ショックが起き、社会秩序を混乱させるだけのマネー経済の正体が明らかとなり、私権観念が崩壊
「儲かるか否か」⇒「必要か否か」を軸に据えた、社会に必要なもの=本源需要に応える事業が登場
③適応本能での秩序崩壊の察知
’11 3.11東日本大震災/フクシマ。適応本能の次元での秩序崩壊の察知(この先どうなるか、何が起こるか分からない)。深い次元での安心基盤を探索 ⇒ 群生(共生)することによる生存力(適応力)上昇を模索。
④脱お上⇒自給・自考志向の潮流
近年の金貸しとお上の暴走は素人からみても目に余るものがあります。そして’13 不正選挙が決定打となりを「脱お上」の潮流が形成され、自給・自考志向が加速。
このように、2000年以降の事象→意識の変化に着目しても、私権から本源収束への意識潮流が大きなうねりとなって、急速に社会を変えていっていることが伺えます。その意識潮流の可能性収束先として「シェアハウス」が位置するのではないでしょうか。

◆シェアハウス類型
続いて、近年のシェア型住居(広くは学生寮・社員寮まで含む)の事例を紹介します。(さらに詳しい紹介は次回記事で紹介します
前述のような意識潮流を押さえた上で類型化を試み、シェアハウスに向う意識が今後どのように発展していくのかを探ってみたいと思います。
●解脱・親和/共認収束型
⇒ 旧来の男女の吸引力(?)を結集軸にゆるく、楽しく共に棲まう。TV番組「テラスハウス」の人気。
  婚活型(イベント結集型)シェアハウス:コンフォート蒲田
●節約志向型
⇒ シェアすることで豊かな生活 ※所有よりシェアすることにお金を費やす意識の登場。
●集団生活による人間力(仲間関係醸成+能力)育成型
⇒人間力育成の場として学生寮・社宅が再評価・復活している。

チェルシーハウスでの生活の様子

チェルシーハウスでの生活の様子

【参考記事】
 「学生の対象世界を拡げるために社会人と住まい、人間力が身につく学生寮「チェルシーハウス」」
 「業績にもつながるイマドキの社員寮の試み~社員寮復活その狙いは~
 「見直される社員寮~そこにはもはやプライバシーという弊害は無い~」
●課題収束⇒同類圧力型
⇒共に棲むことで同類圧力を活力源とし目標(ダイエット、語学習得から起業まで)を実現。
【参考記事】
「目的意識を持って、共にゴールを目指すためのシェアハウス★」
●社会参加・事業創出系
⇒前述の同類圧力系の発展形。社会を対象とした課題収束の元、シェアハウスで構築される追求関係が、社会参加・事業創出という形で社会形成を担っていく。
【参考記事】
 「ユニークなシェアハウス、続々と登場!~若者の“集団収束”の潜在潮流?」
 「企業寮をshareするという試み~イヌイ倉庫「月島荘」~」
 「学生の自行力に地域再生を期待する再開発の新しいカタチ ~地域活動参加を入居条件にした学生用マンション」
●集団形成型(母系集団再生の萌芽)
⇒脱お上の潮流⇒自給・自考志向のシェアハウス。(ex.シングルマザーが共同保育で逆境を突破)共同体が解体された現代の都市生活において、新たな集団形成の萌芽として注目に値する。

子育てもみんなで支えあうから突破できる

子育てもみんなで支えあうから突破できる

【参考記事】
 「突破口はみんなで子育て! シングルマザーを支援するシェアハウス~ペアレンティングホームプロジェクト」

★結び
・シェアハウスを選択する意識は、私有・所有意識の衰弱(性の衰弱も)節約志向(もったいない、シェアで十分)、共認収束(安心感、充足感、刺激)、自給・自行志向等であり、奥底では秩序崩壊の予感(この先どうなるか、何が起こるか分からない)も働いている。
・さらには、「家」「生活」「家族」に関する私権観念の崩壊も意味しているように思われる(マイホーム、私生活・個的生活第一etc)。
・シェアハウスの事例を分析すると、一般的に多いのは解脱・親和・趣味系(共認充足、共認不安?)、節約系などだが、先端は「多様な人材の集団生活による能力育成」「同類圧力を高める、社会参加・事業創出」「母系集団再生(?)」の方向に向かっている。

 

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