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2014年06月20日

第3回次世代戦略研究会「市場とは?お金とは何か?」その4

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皆さん、こんにちは♪
第3回次世代戦略研究会「市場とは?お金とは何か?」その1その2その3に続き、その4をお届けします☆

前回の「市場の起源とは?」をまとめると以下のようになります。
○市場の起源は、物々交換ではない
○略奪戦争前は、集団間緊張緩和のための贈与
○生活必需品(食料)を他部族にゆだねる部族などいない
○原資拡大の1つ目の手法:略奪

教科書では得られなかった認識ばかりで驚きです!でも腑に落ちることばかり!
歴史構造そのものにせまるこの場では、史実、事実を論理整合のもとで追求する形をとっていますが、だからこそ事実にせまることが出来るのですね。

それでは、今回は古代市場がどのように誕生したのか?についての追求内容をお届けします。
まずは、古代市場誕生を探るために必要な切り口として「私権時代の特徴」をまとめていくことになりました。ポイントは、「富」の集中です。

○私権時代の特徴は?

約6000年前、略奪闘争の火ぶたが切られたことにより、集団はどのように変化したのか?

議論内容は以下になります。

・4代文明に遡ると特にメソポタミアは明らかに古代市場が成立していたと思われる。3500年前に出来たハンムラビ法典には、貨幣記述があり、貨幣を媒体として市場が存在していたことが伺える。また、文字が出来たということは、話言葉だけでは伝達仕切れない状況になったということ。

・部族は共同体で暮らしていたが、略奪闘争により共同体が破壊され、国家が出来た。国家の起源=4代文明。

・共同体から国家へと集団の形が変化したが、それに伴い人々の意識も変化していった。
ハンムラビ法典には、「目には目を、歯には歯を・・・」という規律=法律があるが、法律が出来たこと自体、人々の意識の変化が見て取れる。それは、心を通わせられていた共同体の時代とは異なり、警戒心の塊になっていったことを物語っている。
(法律がないと秩序維持できない)

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議長:
約6000年前に略奪戦争が始まり油断ができない時代となった。
財、家畜を持っていても いつ襲われるか分からず常におびえながら暮らす毎日。
そんな中、人工が増え、略奪闘争で逃げてきた人々を含め国家的な要素をなしていく。
では、その時代どのような形で集団は統合されていたのか?
人々の意識は?制覇力・抑止力は何だったのか?

・武力で統合していたのではないか!?
初期の国家は出自の違う部族の寄せ集め(人工的な集団)なので、略奪闘争で勝ち上がった部族が支配層として固定されることにより、支配するものとされるものの関係をはっきりとさせた。 そして、支配階級に富が集中し、ますます格差が出てくる。

・武力を背景に集団を統制しつつ、身分序列制度を確率していく=武力支配国家の構造

・武力上昇のために、軍隊化していった。
一番強い国家になるために、鉄、青銅により様々な武器を開発して軍隊化していったと予想される。

質問:支配者層のトップ=国王は一番強い訳ではないと思うが、どうやって選ばれるの?

・当時に同化して考えてみると、年長者や日常の言動がしっかりしているものが、トップになったと思われる。
例え体つきは華奢でも、その判断が正しいとみんなに認められる物がトップに君臨したのでは!?

・しかし、やがて身分制度が固定されていくと国王は世襲制なので例え頼りなくても阿呆でも抑止力になったと思われる。

★まとめ★
・戦争とは、原資を奪い合う集団間闘争
・集団内も武力支配で垂直統治。統合
・民からの収奪によって支配階級に財が蓄積
・身分序列制度の確立→武力支配国家の成立3武力支配国家の身分制度しかし、これは国家の誕生であり、古代市場の誕生のまとめにはなっていない。
では、いよいよ古代市場の誕生に迫ります!

○略奪に代わる原資拡大とは?

議長:
絶対的な身分序列で統合された国家の誕生後、略奪に代わる原資拡大はどういうものだったか?
略奪という手法は変わらない。むしろ絶対的支配の社会が続けば市場拡大の余地はないという矛盾が・・・
このような状況の中、一体誰が状況を打破したのか?
そして、市場はいつ、なぜ、どのように始まったのか?

先ほど議論したように、身分序列制度によりトップ=支配者層に富が集中した。
とはいえ、領土だけでは原資に限界がある。もっと拡大するには他国に奪いに行く必要が生じる。
そういう思いの支配者階級に交易集団がアプローチしていったと思われる。
どのようにアプローチしていったのか?

質問:国家はなぜ市場拡大したいの?その理由は?

・他の国家に略奪されないため
・私権時代に入った以上、やるかやられるかの世界。
 市場拡大して力を蓄えた方が勝ち!そうしないと国は負ける。

質問:交易集団が出てきた経緯は?

交易集団は、もともとは遊牧民族
略奪闘争で勝てずに、とはいえ国家に組み込まれずに生き延びた。
遊牧部族なので、道に詳しく他国の情勢にも精通していることを生かし、交易を生業にした。そして市場拡大を望む支配者階級にアプローチする方法を考えたと思われる。
その方法が、拾ったり他国から奪ったものを、希少価値のあるものだと思い込ませ、富と交換をすること。
努力せずにぼろ儲けと思いがちだが、都市国家が出来たとはいえ交易はかなりリスキーな仕事。国から国への長い道のりで山賊や海賊がいるので襲われる危険がある。

また、国王や支配階級層を騙すことにも危険が伴う。一つ間違えば殺される危険性もある。
ゆえに、交易集団は武装集団であり、取り入る能力や騙しのテクニックが非常に高い部族だと思われる。

以上の内容をまとめると交易集団は、

・支配者層に対して珍しく高級なものだと思わせることができるものを提示した。
・口八丁手八丁で 支配者階級をだました。
・身分制度で絶対的な圧力が働いている国家の抜け道として、交易集団が登場し(真正面から戦争をして略奪したのではなく、あの手この手で相手を騙すことで、原価ゼロのものを100で売る)、古代市場が誕生した。

3交易集団

★まとめ★
・武力支配国家は、絶対的な身分序列制度により(支配階級以外の)私権獲得は封鎖されていた。
・ここに交易集団が、幻想共認をして価格格差を生じさせた。この手法自体が“だまし”
・序列私権闘争からの抜け道として取引関係=市場が誕生古代市場の誕生
議論が盛り上がり、第2部の追求とグループディスカッションは出来ませんでしたが、充分内容の濃い議論が出来ました。
最後に、「第1部 市場の起源を探る」をまとめると、以下のようになります。

市場拡大=原資拡の原動力。その原動力とは・・・

1.略奪
2.だまし
3.幻想共認
4.価格格差

えっ、市場ってこういうしくみだったの?と驚いた方も大勢いるかと思います。
でも、これは市場をおりなす構造で、こういう要素がはびこっているのが現状です。
そしてこの認識は、現代の経済や組織経営方針を読み解く鍵になります。

果たしてこの構造に可能性はあるのでしょうか?
そうは思えませんね。

今、私たちにはこの要素を排除しながら、市場経済を塗り替えていくことが問われています。
まっとうなサービスを提供するところにまっとうな対価を払う。
取引するのはお金だけどその意味を塗重ねていくことが大切です。
その基礎情報として真実を見抜く力を持ちながら、TPP、アベノミクス、国の借金問題を見定めていくとカラクリが見えてきます。

この続きは、「次世代戦略研究会4 近代市場と金貸し支配」と題して7月17(木)に開催予定です。

こちらのサイトから、参加申し込み頂けます⇒リンク

お楽しみに♪

 

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