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2020年07月31日

【実現塾】原猿から真猿への共認機能の進化2 ~ 自我とは何か? 自我肥大どうする?

親和充足から「共感(同化)機能」を獲得した原猿は、そこから「共認(応合)機能」を獲得し、同類闘争(縄張り闘争)を第一義課題とする真猿集団に進化する。

【実現塾】 サル時代の同類闘争と共認機能1 ~ 原猿の登場
【実現塾】サル時代の同類闘争と共認機能1 ~ 原猿の(+)(-)価値混濁 → 親和本能の混濁 ⇒ 一体充足
【実現塾】原猿から真猿への共認機能の進化 ~ 親和共認の母体の上に闘争共認が上部共認として形成

今回は、共認機能を獲得したがゆえに直面する「自我回路」についてです。
真猿由来の自我回路は、観念機能を獲得した人類にとってはサル以上に厄介な回路です。人間関係の不全にとどまらず、集団破壊さらには環境破壊や戦争など人類社会の諸悪の元凶であり、自我が肥大すると人類を滅亡させる最大の敵です。
だから、この自我回路の構造を歴史を遡って起源の深いところから認識することは、未来を考えていくうえで不可欠です。

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ニ.サル時代の同類闘争と共認機能
この共認機能は、下部の解脱共認・仲間共認から上部の規範共認・闘争共認に至るまで様々な共認内容を形成し得るが、それらは全て不全課題や闘争課題etc.の課題に応えんとする期待・応合回路によって形成されたものである。
従って、その課題=期待に対する充足度を上げることが次の最先端の問題となり、上記の全ての共認は、その充足度に基づく評価共認へと収束してゆく。
つまり、全ての共認は課題共認=充足(内容)共認⇒評価共認へと先端収束することによって(言わば仲間の評価を羅針盤として)最良の内容へと収束し、共認内容が最良内容に固定されると共に、それ(評価収束→内容固定)によって、皆=集団の統合が実現される。これが共認統合である。

共認機能は、不全課題や闘争課題などの課題に応えんとする「期待・応合」の回路
それゆえに、すべての共認は充足度に基づく『評価共認』へと先端収束していく。
サルが形成した共認機能は、それまでのDNA進化という生物史を覆す、全く新しい進化機能の実現である。ただ同時に、評価共認に先端収束することではじめて集団が統合される構造であるがゆえに、それまでの生物にはない厄介な「自我回路」を生み出してしまう。

ホ.サル時代の雌雄分化
だが、共認機能は決して完璧ではない。それは、必然的に自己の破壊回路を生み出して終う。期待・応合回路は、役割充足欠乏(=期待に応えている充足の欠乏or 期待され認められることの欠乏)を生み出す。とりわけ評価共認は、期待・応合回路の周りに「与えられない期待や評価」に対する欠乏の塊を生み出し、そこから他者否定と自己賛美(正当化)を目的とする自我回路が形成される。(前述した-捨象+収束の+=ドーパミン快感回路で形成されている。)
この自我回路が形成するのは、全て「与えられない期待や評価」の代替物であり、従って全てが実在しない幻想である。また「与えてくれない」相手や集団に対する他者否定と自己正当化の塊なので、共認の敵対者とも破壊者ともなる危険性を秘めており、言わば共認機能が生み出した鬼っ子である。

Q.自我とは何か?
与えられない評価に対する欠乏
他者否定と自己正当化の塊
自我が生み出すものは、全て現実には存在しない、頭の中だけの幻想・妄想

自我は、サル時代から日常的に意識の中に存在している回路なのだから、無くすということは出来ない。しかし、サル・人類にとって「自我ではなく、共認が原点」(※自我は共認が生み出した鬼っ子に過ぎない。)
だから、自我をどのように制御し処理するかが鍵。
しかし、人類は、過去に自我をうまく処理できずに、自我を原点にする社会をつくってしまった。
一番恐ろしいのは個人の自我というよりも「集団自我」の共認圧力。人類は5000年前に乾燥化の気候変動を契機にした同類闘争圧力の上昇に伴って、万物の精霊信仰⇒守護神信仰⇒「敵を殺せ」が共認され、皆殺しの略奪闘争(戦争)を引き起こした。そして、誰もが私権(お金や地位)獲得を活力源にして統合する私権支配の国家、市場を成立させてしまった。

私権社会の中では、自我を力の原理(武力、身分規範・制度など)で抑圧し処理してきた。
しかし、‘70年頃に豊かさが実現し(私権社会の前提となる貧困の克服)、私権圧力が衰弱すると、タガが外れたように自我が肥大し暴走する。
虐待が15年で6.5倍にも狂ってしまったのも、いじめがエスカレートしていくのも、クレーマーの増加、変質者、大量殺人などの異常者を生み出すのも、自我肥大のなせる業。

Q.なぜ、自我は肥大するのか?
自我を内在した「私有意識→私権意識の高まり」が、同類闘争圧力の上昇によって「集団自我」を肥大させた。
●私権圧力の低下→「活力源の喪失」が自我を肥大させた。しかし(私権圧力が衰弱した)今や、いい生活は目標=活力源にならない。
●自我が頭の中だけの幻想・妄想に収束するのは、人類が観念動物だから。

  万物の精霊信仰が、自集団の相対優位・自集団さえ良ければいいと正当化する守護神信仰に劣化したのも、集団自我が観念を劣化

つまり、意識の対象が自分に向かうほど自我が観念を劣化させ、観念の劣化が更に自我を肥大させる。
集団ではなく個を原点とする非現実の近代観念は、私権の衰弱と共に暴走し、学校、マスコミを通じての洗脳を強くし、それに伴い個人の自我を肥大させた。
●さらに根本的には、「闘争と生殖=生産と生殖」は二大生命過程だが、市場社会→自由恋愛→核家族によって、家庭から闘争=生産が失われた。これらが分断されたのは生物史を通じて異常な事態。この『殖産分断』による集団=共同体の破壊によって自我が肥大していった。

Q.自我の肥大をどうすればいいか?
今、人類は、共認で自我を制御できるかを問われている!
☆サル・人類は共認充足が最大の活力源。原始共同体は、極限状況のなかでの期待・応合の共認圧力→共認充足で自我を処理してきた。それゆえ、真っ当な 共認圧力がはたらき共認充足を得られる、私権に変わる新たな活力源の創出
☆そのためには、皆の期待に応え合う共認を生みだす「共同体を再生」できるかどうか。
(※自我ではなく共認こそ原点個ではなく集団が原点。)
☆また、父系集団の私権時代は、自我を力の原理(男原理)で処理してきたが、私権社会以前の人類の集団(共同体)は「母系集団」
☆また、狂った近代観念から脱却しないと自我肥大はとまらない。

⇒★母系の殖産一体の『共同体』の再生
⇒★現実直視から生まれる『事実の新観念』の創出

今回はここまで。
次回は、いよいよ現生人類の起源である類人猿です。
類人猿へは、どうして、どのように進化したか?
類人猿は、小型のテナガザル、大型のチンパンジー、ボノボ、ゴリラ、オランウータンがいるが、人類の直系は?

by 麻丘

 

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