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2019年07月03日

自己コントロールで本来の実力を最大限に発揮する ~ピーターズの提言~

トム・ピーターズはアメリカの経営コンサルタント。日本では大前研一氏が翻訳した代表著作「エクセレント・カンパニー」で有名になった人です。ピーターズが提言する、仕事に対する取組み姿勢が大きく変わる自己コントロールの仕方に注目しました。今回も「孫子」「アレクサンダー大王」「マーレー」「ナポレオン」「ランチェスター」に続き、「戦略の教室」(鈴木博毅著:ダイヤモンド社)を参考にして展開します。

さてまず初めに、皆さんは「ホーソン効果」をご存じですか?
1927年、シカゴ郊外のホーソン工場で、”ある実験”と調査が始められました。
目的は「照明が明るいと作業効率が向上する」という主張の裏付けを取るためです。
最初に「工場の照明を明るく」しました。すると作業能率の向上が計測できました。
次に比較のために「工場の照明を暗く」しました。するとさらに作業能率が上がってしまったのです。

なぜこのようなことが起こってしまうのか?
最終的な結論として、測るたびに作業効率が向上したのは照明の明るさとは関係なく「研究者が自分たちの能率を計測している」という、作業者側の意識、自分たちが関心を持たれて注目を集めているという感覚が、能率向上の原動力になったと推測されました。

ほとんどの人は、自分の取り組む仕事量や能率を、自ら低く制限している。そして注目され周囲や上司に気を掛けられると自ら無意識に制限していた労働量を解放します。期待に応えて本来の実力を発揮し始めることができたのです。
この効果は、工場の名前を取って「ホーソン効果」と呼ばれています。

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これは私たちが普段の生活でも実感していることです。誰でも一時的に何かの拍子に人褒められてやる気を出したことがあるでしょう。 問題は「持続的な活用」と「その最大化」ができるかどうかにあります。

これを受けてピーターズは、自分で「制限の解除」を行う方法に焦点を合わせて、提言をしています。そのうちの3つを紹介します。

①あらゆる行動にいい意味付けを行う
注目されている、計測されている、と労働者が考えることは、普段と同じ作業に全く別の意味を与えました。必要な作業に自分自身でイイ意味づけをすると、作業に熱意を持つことできるのです。

②常に今より優れた自分をイメージする
「未だ先がある」、より優れた自分を目指すこと。「エクセレントになること」を自分のゴールにすると、人からの期待と同じくホーソン効果が発揮されます。又、あなたに注目し、期待してくれる人と意識的に出会うことも重要です。

③相手や周囲にホーソン効果を活用する
他者に注目し配慮すると、あなたが相手にホーソン効果を与えます。積極的に相手に自主性や情熱を引き出せるなら、相手と一緒に成功できます。実験では、計測者が労働者と良好な人間関係を持つグループほど能率が上がりました。

ピーターズは、さらにマーティン・ルーサー・キング牧師の有名な言葉を紹介しています。

「もし道路掃除の仕事を与えられたら、ミケランジェロが絵を描くように、ベートーベンが曲を作るように、シェイクスピアが詩を書くように道路を掃除すべきだ。天国の主と地上の雇い主を『素晴らしい道路掃除人がいるな』と感心させるぐらいにしっかりとやるべきだ」

これは、同じ仕事でも内面世界を変えることで、シンプルな肉体労働も至高の芸術を生み出す作業のように熱意を込めることが“可能である”と感じられる言葉です。自分を熱中させるゴールを設定し、それを情熱的に追求できるなら、同じ仕事を無関心な態度で片付けている他人に大差をつけることはごく簡単なこと。

ピーターズは経営コンサルタントでしたが、冷徹な分析と数字の支配による弊害を説いており、「ソフトパワーである『人間力』が軽視されている」と主張してきました。「人間力」と「実現力」に光を当て、この二つを健全な形で強化することが、普通の人が非凡な成果を叩き出す“エクセレントの秘密”だと考えています。

またピーターズは、イノベーションは理屈よりも「現状に対する怒り」「本気でムカついている人」を見つけて、仕事に取り組ませることで可能になる、と述べています。 私はこれを外部世界(≒現実社会)に対する内面からの強い当事者意識から発生する感情だと捉えています。本来の実力を最大限に発揮するには、社会(外部)と自分(内部)がつながって生起する「現実を変革する」強い志が不可欠なのです。

 

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