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2016年09月08日

全員経営 自律分散型イノベーション企業⑫~「日本」をベースに会社を経営する

「テラモーターズ」って会社をご存知ですか?2010年に日本で設立され、その2年後には電動バイク国内シェアNO1になり、その後アジア市場に乗り出した注目のベンチャー企業です。その戦略の最大の特徴は、ICT系が多く占めるベンチャー企業の中で、電動バイクの製造販売というモノづくりを通して、世界に飛躍しようとしていることです。

今回は、テラモーターズを創業した、起業家・徳重徹社長の戦略について「全員経営~自律分散イノベーション企業成功の本質」(野中郁次郎・勝見明著:日本経済新聞出版社)をベースにしてみていきます。

ちなみに前回までの記事はコチラ
①プロローグ
②ヤマトは我なり~クロネコヤマトの挑戦
③ヤマトは我なり~バスとの連携
④釜石の奇跡~Ⅰ防災教育
⑤釜石の奇跡~Ⅱ姿勢の防災教育
⑥釜石の奇跡~Ⅲ「率先避難者たれ」の意図
⑦釜石の奇跡~Ⅳ故郷を大切に想う心が皆の命を助けた
⑧企業内特区が既成概念を突破する
⑨非ツリー型組織に可能性あり
⑩時代にかみ合うために古い規制や固定観念を取り払う
⑪思考を開放することで創造性が高まる
です。

「 日本発、世界的メガベンチャーの創出 」
「 四畳半から“新しいモノづくり”で世界へ 」
「 サムスン、アップルをえる 」

2010年4月の創業時から、コピー用紙に印字されたこのスローガンがセロテープでオフィスの壁に貼られていました。わずか4畳半のオフィスから始めた徳重社長はなぜ、サムスン、アップルを超えるメガベンチャーを目指すのか。そこには日本への思い入れと使命感があり、それには「三つのベース」がありました。

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1.日本の歴史に残る起業家の生き方に触れたこと

「大学浪人時代、私は自分の弱い精神を支える為、自己啓発系の本をむさぼり読み、中でも勇気付けられたのが、起業家の物語だった。苦労の末、事業を軌道に乗せたものの関東大震災で妻子も工場も失いながら、くじけず再起したシャープの創業者早川徳次。夜逃げ同然で上京し、失敗を繰り返しつつ、次々重工業を興して京浜工業地帯発展の立役者となった浅野総一郎。ホンダの本田宗一郎に松下電器の松下幸之助・・・・彼らは困難を前にしても諦めず、歩みを止めなかった。自分もそんな起業家のような生き方をしたいという思いが芽生えたのです。」

2.シリコンバレーでの経験
大学卒業後、就職した住友海上火災保険(現:三井住友海上火災保険)を辞め、起業するために乗り込んだシリコンバレーでの経験。

「私がシリコンバレーにいた2001年から7年間はグーグルの急進期で、現地ではロジックとパッションの両方を持ったプロのアントレプレナー(起業家)たちが新しい産業を生み出し、国を牽引していました。一方、日本ではソニーもパナソニックも世界市場の急速な変化についていけず、低迷していました。なぜ、日本ではアントレプレナーが現れないのか。ならば自分がその役割を果たそうと思うに至りました。」

3.急発展するアジア

「各国の一等地で目にするのは、サムスン、LGなど韓国勢や台湾、中国のメガベンチャーの広告ばかりです。彼らにできて、なぜ日本にはできないのか。失われた20年を経て日本は、幕末、太平洋戦争に次ぐ“第三の敗戦”と言われます。どうすれば、日本から世界的メガベンチャーを創出できるのか。答えを自分で出そうと決意し、帰国したのです。」

徳重社長のこの思いに共鳴した社員たちが一人、二人と集まってきます。国内事業の責任者である今野寿昭氏も「今の恵まれた時代は父や祖父の代の奮闘があったからで、台頭する新興国勢に対し、自分たちの世代が頑張らないと次の世代につながらない」という危機感が動因でボストンコンサルタントから転職してきたそうです。
いずれも自分自身の敗北ではなく、日本の敗北を正面から直視している。活力の原点が自分ではなく、集団、しかも先人が作り上げてきた歴史もひっくるめた「日本」をベースにしていることが、何より大きな可能性として人を惹き付けるのです。冒頭のスローガンは「日本復興」の志が底辺でグラグラと煮えたぎっていたのです。

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