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2016年09月29日

全員経営 自律分散型イノベーション企業⑬~変化の激しい世界を生き抜く知的機動力

前回と同じく電動バイク「テラモーターズ」代表の徳重徹社長を取り上げます。変化の激しいアジアでいかにして勝っていったか?
今回も「全員経営~自律分散イノベーション企業成功の本質」(野中郁次郎・勝見明著:日本経済新聞出版社)をベースにしてみていきます。
ちなみに前回までの記事はコチラです。
①プロローグ
②ヤマトは我なり~クロネコヤマトの挑戦
③ヤマトは我なり~バスとの連携
④釜石の奇跡~Ⅰ防災教育
⑤釜石の奇跡~Ⅱ姿勢の防災教育
⑥釜石の奇跡~Ⅲ「率先避難者たれ」の意図
⑦釜石の奇跡~Ⅳ故郷を大切に想う心が皆の命を助けた
⑧企業内特区が既成概念を突破する
⑨非ツリー型組織に可能性あり
⑩時代にかみ合うために古い規制や固定観念を取り払う
⑪思考を開放することで創造性が高まる
⑫日本をベースに会社を経営する
です。

テラモーターズ代表の徳重氏が1週間に社外で会う人数は平均30人。自ら情報を収集し、判断し、決断する。月の半分はアジアに出向く。
アジアでは情報の確度が低いので裏づけをとって、確証が得られれば即決する。
「やっとモリタのような日本人が来たな」 あるとき、訪れたインドで徳重氏は政府高官にこう言われたそうです。「モリタ」って誰?

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「たった一人でやってきて、電動バイクの可能性を説く姿にソニー創業者盛田昭夫さんを思い起こしたようです。
日本企業は、アジアでは“NATO(no action,talks only)”と呼ばれています。大所帯の視察団でやってきて話だけして帰る。一方、私はその場で決断するので高く評価される。我々の会社の価値が100あったとして、日本では30しか評価されなくても、アジアでは300とか400の評価になる。だから、初めからグローバル市場を目指したのです」

最近特に露出の多い「近畿大学」も同様の広報戦略をとっています。以前から関西私立大学には、受験業界が作った「関関同立」「産近甲龍」といった大学評価序列があり、受験生もそれに「右へ倣え」になっている。語呂の良さとイメージは、個別に努力しても、なかなか簡単には崩せない。それを突破するために、近畿大学は敢えて受験業界ではなく、マスコミを通じた社会にその評価を求め、「ネット出願」「マグロ養殖」を全面的に打ち出す。そして社会的な評価を獲得し、それに引っ張られるカタチで、2014年受験者数日本一獲得に成功しました。

ビジネス界において、日本は戦後の高度成長期を経て、成熟社会と呼ばれる停滞期、さらに現在市場は縮小過程をたどり、企業はジリジリとした消耗戦に近い戦い方を強いられています。

そこで徳重氏は、知名度や営業年数、売上という評価軸の固定された日本より、変化の激しいアジア市場に乗り込んでいったのです。そして「スピードこそ最大の経営資源」と考え、「2倍の質×2倍の量」で「4倍の経営」を標榜し、機動力で勝負していきます。

機動戦において、刻々と変わる現場の状況に応じて先手を打つには、前線の兵士が個々の戦闘の持つ位置付けや意味を理解しながら、全体の方針に沿って判断し、行動を決めることが求められます。そこでは指揮系統は中央より、現場の状況判断と行動が優先するため、現場の兵士一人ひとりが実践知を持った自律分散型のリーダー人材でなければなりません。

ビジネスで、価値の源泉となる知識を高速高回転で創造し、戦略から戦術レベルまで柔軟な構想力と行動力を駆使できる能力は「知的機動力」と呼べるもの。テラモーターズがアジアで展開しようとしているのは、社員全員が機動戦に挑む「知的機動力経営」です。地方分権ではありませんが、現場にどれだけの権限と責任を委譲できるか、が生き残りを賭けた企業の肝になるでしょう。

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