☆ランキング☆
にほんブログ村 経営ブログへ

最新記事一覧

最新コメント

最新トラックバック

2014年08月17日

第5期 新概念勉強会 合同成果発表会 第一部レポート2

j_01

昨日の三和建設様の発表に引き続き、今日は城野寝具様の発表をご紹介します!

【第一部プログラム】

1.開催の挨拶
2.成果発表
2-1.三和建設  建築マネージメント研修での成果発表
2-2.城野寝具  製造業勉強会での成果発表
2-3.中農製作所 製造業勉強会での成果発表

にほんブログ村 経営ブログへ

【城野寝具様 製造業勉強会での学び】

現在の城野寝具は、レンタルリース部門・インテリア部門・工場部門で構成しています。今回は、製造業勉強会で学んだこと。それを受けて、自社どうする?を発表します。

◎製造業勉強会で得た3つの気付きから。

①外圧状況を把握して、柔軟に適応して行く組織つくり
名南製作所様は、社員全員が外圧を把握できるから、1人ひとりが自ら動いていける組織になっています。

②共認充足を基盤とした、協働関係
中農製作所様が、ものづくりの原点は感謝の気持ちから、と考えてらっしゃるところ。私達も、協力工場・協力会社・お客様に感謝の気持ちをもってサービスすることの重要性を再認識しました。

③共通認識に基づいた、評価軸での人材育成
名南製作所様の次元力評価、中農製作所様のスキルマップの作成について。普段から社員のことをしっかり見ていないと、評価することはできません。仲間意識を高めながら、会社としての質を向上させる取り組みに素晴らしいと思いました。

次に、自社の歴史を紐解いて、そこから強み・弱みを整理しました。自社は、布団製造からスタート。外圧に合わせて、事業内容を変更してきました。その中でも大きな転換点となったのは、3つ。

①平成3年のインテリア事業スタート
②平成7年の布団製造の終了:阪神大震災で工場が火事にあったことで、当時不審続きだった布団製造に見切りをつけました。
③ネット通販の開始:インテリア事業の販路を拡大させるべく、ネット販売でエンドユーザーに直接販売することにしました。

その中で分かった自社の強みとしては
①協力工場・会社との信頼関係を築けていること。これは、創業より50年培ってきた、本当に大きな財産だと言えます。
②自社だけのものづくりだけでなく、他社との協働開発をできていること。床ずれ防止の補助クッションを、介護業界の方と協力して作成できています。

一方で、見えてきた自社の弱みとしては、
①各部門の利益バランスが悪いこと。現状のままでは、インテリア部門の業績が落ち込むと、会社経営の危機を迎えてしまいます。
②人材育成の取り組みができていないこと。ずっと家族経営でやってきたため、人材育成に明確なプランがありません。1人ひとりが沢山仕事をしているため、現状でいっぱいいっぱい。そのため、人材育成に取り組めていないのが実態です。

◎今後の将来像どうする?

○まずは、3年以内に、人材育成システムの構築と利益バランスの改善を図ります。
○それを基盤に、5年以内に協力会社・工場・お客様との協働関係を進化させていきます。
○そして10年以内に、大阪の製造業の活力源になります!

◎そのための具体方針

1つめは、共通認識に基づいた評価軸で、人材育成を行うこと
○単に商品を届けるのではなく、安心・楽しい生活をお客様に届けること。これを自社の共通認識として、社員に理解してもらい、日々の仕事に向き合うようにさせます。
○パートスタッフの作業リーダーを任命し、パートの責任感を高めていきます。これにより、リーダーの仕事効率が高まり、上を目指すモチベーションに繋げていきます。
○また、スキルリストの製作にも取り組みます。各社員の仕事内容やコミュニケーションを自己評価し、それを社内で共有、再評価します。そこから目標を設定していきます。

2つめは、外圧状況を把握して、柔軟に適応して行く組織をつくること
○部門間の利益バランスを改善するために、在庫管理・整理整頓を徹底し、各部門の状況を把握していきます。それによって、効率的で質の良いサービスを提供できるようになります。さらには各部門の状況を把握した上で、部門の枠を超えた勉強会をして、新しい企画を皆で追求していきます。

3つめは、共認充足を基盤とした、協働関係を持続させるだけでなく、今後追求関係を築いていくこと。
○協力工場・会社との関係を進化させることで、新たな企画を切磋琢磨して提案しあい、新しい商品開発を進めていきます。その結果、多種多様なものづくりができるようになり、取り組める幅を広げられます。またエンドユーザーの参加型運営にも取り組み、お客様の声を活かした商品追求をしていくことも実践していきます。これらの課題に1つずつ取り組んでいき、元気のある会社だと言われるよう、がんばっていきます。

国内の製造業が縮小する昨今ですが、共に成長して行くことで、昔の製造業とは違うNEW製造業を構築していけると思っています。それでは、ご静聴ありがとうございました。

【今の発表内容を自社にどう活かすか】

城野寝具様、発表ありがとうございました。それでは、城野寝具様の発表の「どこに可能性を感じたか」「この内容を自社にどう活かすか」を発表していただきます。今から3人指名するので、指名された方はお答えください。

r_01
1人目:リバーフィールド 山岡さん
今の発表を受けて、協力会社と追求関係を構築することの重要性を学びました。自社の技術だけでなく、他社のもっているものと協業していけば、共通のユーザーの期待に応えるオンリーワン商品をつくっていけると思います。このような形で価格競争にならない方法を探していきたいと思います。

2人目:類設計室 本田さん
単にモノをつくっていれば勝てる時代は終わり。これからは、製造業も新しい価値を生み出していくことが不可欠です。その上で、顧客も含めて組織化し、新しい販売系統をつくることも重要です。生み出した新しい価値を顧客と共有できるようになれば、価格だけでなく、その中身に惹かれて買ってくださる方が増えてくるはずだと思います。

3人目:中農製作所 岡田課長
エンドユーザーの参加型経営に着手されている点がすごいと思いました。御社のホームページを拝見させていただき、介護のアイテムにどんどん入っている点が面白いと思いました。自社だけでなく、現場の意見を取り入れて、商品化していくことが新しい可能性だと感じました。また、今の話を自社に置き換えると、自社はある商品の部品を製造する会社なので、エンドユーザーとの協働はできません。したがって、その商品を開発している部門にいかに入りこんでいけるかが重要です。その開発部門が勝つために、当社に何ができるかを考える必要があります。しかし現時点では、部品の知識はあるものの、最終製品の知識がありません。そこが壁だと感じています。

【今の発表も含め、追求を深めたいポイント】

それでは、城野寝具様や気付き発表をしてくださった方々の話を受けて、追求を深めたいポイントを出していきましょう。どなたから出していただいて結構です。
z03
類設計室 小林さん
色々な意見が出てきましたが、「人材育成どうする?」「次代のリーダーをどうつくっていくか?」は各社共通の課題だと思います。先程の城野さんの発表だと、いけそうな気もするけど、まだもっと追求できるところはありそう。社内の共通認識の内容を、より社会に近い位置で設定できれば、社員の意識を高められて、もっと人材が伸びていきそうな気がしました。

城野鍼具 城野専務
今は、社内の共通認識はできあがっていない状況です。社員を含めて、勉強会でどういう目的をもって仕事に向き合い、社会に貢献できる組織になれるかを考えていこうと思っています。これからの大きな課題の1つですね。

類設計室 小林さん
「大阪の製造業の活力源になる」といった大きな目標設定は、モチベーションを高めるために重要。それを具体的にしていくことを、勉強会で取り組んだら面白そうですね。

城野鍼具 城野専務
製造業といえば、やっぱり東大阪。ただ、製造業は東大阪だけじゃないよ、というところを見せたい(笑)そうなれるように、想いをこめて発表させてもらいました。仰る通り、勉強会で扱って、みんなで追求していくことで人材の質を高められそうですね。

minoriソリューションズ 今村さん
協働関係で新しいものをつくることの重要性は、よく分かりました。ただし、それは他社も同じことを考えているので、その中で、自社に対して興味をもっていただく必要があります。城野さんが、他社を上回るための取り組みは何かされているのでしょうか?
j_02
城野鍼具 城野専務
今まで、沢山の得意先との付き合いがあります。それは決まって、相手から「こういうものをつくれないか」という提案から始まります。話をうかがって、現状ではできない提案でも、真剣に話しを聞いて、協力工場と相談して、できるだけ出来る方向にもっていくことを大切にしています。その姿勢が、相手からの評価につながり、結果的に他社以上に信頼してもらえるのだと思います。

三和建設 松本さん
数ある企業の中から、どうやって自社を選んでもらうか、には自社にとっても共通の課題です。今、やっている取り組みとしては、企業理念を社員だけでなく協力会社に理解してもらうこと。これを理解してもらうことで、会社同士の関係も深まり、信頼を得ていくことに繋がっています。

類設計室 喜田さん
顧客の組織化することが、自社を選んでもらうことにつながるのだと思います。顧客を組織化するには、ただモノをつくるだけでは不十分。それでは、何を提供すればいいのか?というと、自らが社会を掴む必要があります。単にニーズを追いかけるのではなく、社会状況を捉え、そこから新しい可能性を追求し、これが本当の価値だと提供していくことが求められます。その新しい価値をつくることが、顧客を組織化する上でも、企業と企業を結びつける上でも必要なのだと思います。その価値を生み出していくことそのものが、人材育成の軸になるはずです。

城野寝具の皆様、気付きを発表してくださった皆様、大変ありがとうございました。明日は、中農製作所様の発表を紹介します。お楽しみに!

 

コメントする

comment form

trackbacks

trackbackURL: