11/20【実現塾】サル社会の構造①~ (1)縄張りオスに近づいたメス
11/20【実現塾】サル社会の構造②~ (2)弱オスと共感機能
では、樹上適応したがゆえの原猿の本能混濁状態とその時のオスとメスの行動の追求を紹介しました。
最後に少し趣向を変えて、樹上適応した原猿の知能進化について、過密前と過密後に分けて追求したので紹介します。
■過密化前
樹上適応の最大の変化は、文字通り「樹上に住めるようになったこと」です。
しかし、樹上で住むというのは思った以上にバランス感覚が必要。
足の裏の感覚はもちろん、重心を変える微調整も必要。
さらに母と子がバラバラに動くのは非常に危険なので、メスは子と一緒に行動するようになります。
子供からすると生まれたときから、母の動きを肌感覚で感じ取って身体的に一体化してい状況です。
身体的には筋肉や関節の動きも微細になり、都度判断、探索も行っている。そんな状態だったのでしょう。
これらはかなりの知能進化(バランス感覚も含め)が必要になります。
このように、樹上適応そのものが原猿の知能進化を促したのではないでしょうか。
■過密化以降
第二段階は、原猿が増えて過密化し、縄張りが重なり合うようになってからです。
この段階でのカギは、「同類」です。
対象が自然や外敵から同類になったことで、まず対象が拡がります。
合わせて精度、頻度も各段に上昇したと思われます。
そして相手のことをひたすら注視することで相手の行動のみならず心情も同一視出来るようになりましたが、これ自体かなりの知能進化を必要としたと思われます。
加えて相手の期待に応えると充足する、という期待応合回路も見逃せません。
期待応合は、期待すればするほど、応えれば応えるほど充足する回路なので、必然的に「もっと」応えるにはどうする?という思考=未知回路の様な思考が働いたものと思われます。
このように、樹上適応により知能進化した原猿は、過密化し、共認機能を手に入れた結果、さらに飛躍的に知能が進化したものと思われます。僕らが未知の対象に対してワクワクする探索回路、未知回路もこの時出来たのでしょう。
以上、3回に分けて、11月20日の実現塾の内容を紹介しました。
今回も気付き盛沢山でしたが、一番は、「欠乏の同一視の前に対象の同一視がある」という点でした。
ついつい欠乏に同化しようしようとなりますが、まずは相手そのものを注視したいですね。
最後に参加者から感想を一部紹介します!
小5 Sくん
今回配られた資料に書かれていた縄張りの過密状態はこんなにぎゅうぎゅうなんだ。弱オスは大変そうです。メスもこんなにたくさんいるんですね。
中1 Tさん
相手の心情を掴むって今も大切なことやと思うから、サルから学ぶことって多いなって改めて思った。自分が充足=相手も充足するって感覚があるってすごいなと思った。
中3 Yくん
無限充足、無限未知追求はこれからも続いていきそうやなと思った。現代人にもいけるなと思った。2週間後ももっと活力を上げて頑張りたいです。
高1 Hくん
同一視で期待を感じ取るには、自分が欠乏しているだけではうまくいかず、充足を感じていなければならないことがすごいなと思った。
高2 Mさん
自分の欠乏が出て、初めて自分の苦しみが知れるということに気づいて感じたのは、自分が類学舎に入ってきて感じたことそのものやと思いました。仕事をしていて「今めっちゃ楽しい!」って感じたとき
にすごく心が軽くなって。その時に今までどれだけ自分が学校に縛られているのかに気づきて、「みんなにもこの感覚を味わってほしい!」って感じました。
高3 Kさん
今まで自分達に必要な力は「人間力」「追求力」と言われ続けていて、その2つに大きく関わるのが「充足」。この充足の正体が「状況・欠乏の同一視」であり、その期待をお互い相手に持つということが分かってよかったです。
Mさん
無限苦行や連鎖苦行が続いたあと、これまでに闘い続けた相手の心情を把握するまでの過程が興味深かったです。
Mさん
相手の心情を読み取り共感し、仲間となっていくことが苦しみの中から生まれたことに興味をひかれました。どれだけの年月を経て仲間が作られたかはわかりませんが、そこからの進化(心の)があまりないように感じています。